氷感について

氷感とは


氷点下で凍る水分子に、高電圧をかけることで凍結しにくい状態にする技術です。一般的に農産品は低温になるほど鮮度保持ができますが、凍結してしまうと解凍時に味が落ちてしまいます。氷感はこの凍結リスクを回避して農産品を低温保存することができる技術です。

氷点下で凍る水分子に、高電圧をかけることで凍結しにくい状態にする技術です。一般的に農産品は低温になるほど鮮度保持ができますが、凍結してしまうと解凍時に味が落ちてしまいます。氷感はこの凍結リスクを回避して農産品を低温保存することができる技術です。

氷感の仕組み

通常、氷点下になると水分子は結合し凍結しますが、氷感庫内には高電圧がかかっているため、水分子の結合を妨げることが出来ます。
氷点下でも凍らせずに生の状態で保存ができるため、長期鮮度保持が可能となります。

通常状態の水分子

凍結状態の水分子

氷感庫内の水分子

0℃より高い通常の温度の場合、水分子は結合せず一定の間隔を保っています。

冷凍庫内など、氷点下になると分子同士が結合することで食材は凍ります。

氷感庫では、高電圧による微振動を与え水分子が結合しにくい状態にするため氷点下でも食材は凍りにくくなります。

通常状態の水分子

0℃より高い通常の温度の場合、水分子は結合せず一定の間隔を保っています。

凍結状態の水分子

冷凍庫内など、氷点下になると分子同士が結合することで食材は凍ります。

氷感庫内の水分子

氷感庫では、高電圧による微振動を与え水分子が結合しにくい状態にするため氷点下でも食材は凍りにくくなります。

氷感庫の構造

氷感庫の電圧は3,500ボルトから最大7,000ボルトかかります。食材を置く棚は食材に高い電圧が確実に伝わるようにアルミ素材を使用しています。

氷感は図のように、食材に電圧が伝わる構造になっているため、凍結点付近の温度帯での保存を可能にします。

氷感庫の電圧は3,500ボルトから最大7,000ボルトかかります。食材を置く棚は食材に高い電圧が確実に伝わるようにアルミ素材を使用しています。
氷感は図のように、食材に電圧が伝わる構造になっているため、凍結点付近の温度帯での保存を可能にします。

氷感の効果

鮮度保持

農産品は収穫直後から鮮度が落ちていきます。氷感庫はこの鮮度劣化のスピードを遅らせることができます。氷感技術を活用することで、長期間鮮度をそのままに保ち、収穫直後に近い状態での流通が可能となります。また、旬の時期をずらすなど販売期間の延長も実現できます。さらに一部の生産者様は氷感庫を利用することで、農作業工程を見直し労働効率の改善も実現しています。

※下記の結果は一例であり、同じ食材でも品種/産地/時期などによって保存結果は異なります。

とうもろこし

水菜(紫水菜)

冷蔵保存では4週目から葉にカビが生え始め、粒の一部で変色が確認されたが、氷感保存では4週目を過ぎても、外観は葉も実も保存開始当初と変わらない状態を保っていた。

冷蔵保存では保存開始2週間目から変色が始まり、1ヶ月経つ頃には写真の通り明らかに黄色く変色していた。一方で氷感保存では1か月後も色変わりは見られなかった。

冷蔵庫

氷感庫

冷蔵庫

氷感庫

シャインマスカット

イチゴ

冷蔵保存では保存1ヶ月後から粒が落ち、変色し始めた一方、氷感保存では3ヶ月後も脱粒はなく、実のハリも保存開始当初とほぼ変わらなかった。

冷蔵保存では保存開始から3週間程度でカビが生えてしまったが、氷感保存では50日経っても外観も味も開始当初からほぼ変わらず保存することができた。

冷蔵庫

氷感庫

冷蔵庫

氷感庫

とうもろこし

冷蔵保存では4週目から葉にカビが生え始め、粒の一部で変色が確認されたが、氷感保存では4週目を過ぎても、外観は葉も実も保存開始当初と変わらない状態を保っていた。

冷蔵庫

氷感庫

水菜(紫水菜)

冷蔵保存では保存開始2週間目から変色が始まり、1ヶ月経つ頃には写真の通り明らかに黄色く変色していた。一方で氷感保存では1か月後も色変わりは見られなかった。

冷蔵庫

氷感庫

シャインマスカット

冷蔵保存では保存1ヶ月後から粒が落ち、変色し始めた一方、氷感保存では3ヶ月後も脱粒はなく、実のハリも保存開始当初とほぼ変わらなかった。

冷蔵庫

氷感庫

イチゴ

冷蔵保存では保存開始から3週間程度でカビが生えてしまったが、氷感保存では50日経っても外観も味も開始当初からほぼ変わらず保存することができた。

冷蔵庫

氷感庫

牛肉(飛騨牛)

真空パック詰めされた飛騨牛を冷蔵庫と氷感庫で同じ条件で保存実験した結果、氷感保存の方が生菌数を抑えられることが分かった。

9人が参加した官能評価では、氷感保存した肉は80日後も臭みを指摘する人はおらず、一方で冷蔵保存の肉は40日を過ぎてから臭みが指摘されるようになっていた。

氷感庫で80日保存後

マグロ(赤身)

色変わりが早いことが課題であり実験を開始したが、氷感保存する事で15日後も色変わりなく保存できた。

また鮮度の指標であるK値においても保存15日目まで20%以下を大いに下回り、生食可能である事を示す結果となった。

氷感庫での保存
氷感庫での保存

牛肉(飛騨牛)

真空パック詰めされた飛騨牛を冷蔵庫と氷感庫で同じ条件で保存実験した結果、氷感保存の方が生菌数を抑えられることが分かった。
9人が参加した官能評価では、氷感保存した肉は80日後も臭みを指摘する人はおらず、一方で冷蔵保存の肉は40日を過ぎてから臭みが指摘されるようになっていた。

氷感庫で80日保存後

マグロ(赤身)

色変わりが早いことが課題であり実験を開始したが、氷感保存する事で15日後も色変わりなく保存できた。
また鮮度の指標であるK値においても保存15日目まで20%以下を大いに下回り、生食可能である事を示す結果となった。

氷感庫での保存
氷感庫での保存

氷感熟成

一部の農産品では、低温熟成(低温順化)によるうま味の向上が図れます。また、肉類では、菌の繁殖を抑制することで低温での熟成が可能となり、歩留まりの良い熟成品を作ることが可能です。

氷感庫に入庫し、1週間後のアミノ酸の変化を調査

■ 使用氷感庫/スタンダードタイプ ■ 設定/温度:−2℃ 電圧:3,500V

氷感解凍

氷感庫では低温での解凍が可能です。これにより、流水や氷水を使わなくても対象品の温度を上げずに解凍することができます。氷感では中心部から解凍するためドリップ量が少なく、味の劣化も防げます。